
by 稲田 和絵
『認定カスタマーサクセス』第1期が2021年9~12月に開催されました。プログラム修了後、それぞれの現場でどのような成果が生まれているのか、受講生のリアルな声をお届けします。
本記事では、GMOグローバルサイン・ホールディングス 企画開発部 松平恵美さんのお話をご紹介します。
経験者ゼロの状態からのカスタマーサクセスチームを立ち上げ。知識やスキルを早急に獲得する必要にかられての受講でした。修了後は速やかにオンボーディング業務を設計し、軌道に乗せます。部署を越え、全社的な活動へと展開しつつある現在の状況について、お話を伺いました。
目次
1. この事例のポイント
● 経験者が1人もいないメンバーでカスタマーサクセスチームを結成。業務設計ができないという危機感から受講を決心
● 受講してすぐに大きな成果をだせた。業務を設計することができ、売上も伸びている
● カスタマーサクセスチームが大きくなった。既に10名超、今後も増やしていく予定
● プロダクトチームとの連携によって顧客の要望を形にし、顧客から高評価を得る
2. 所属企業・担当ビジネスについて
● 企画開発部 AI・IoTマーケティンググループ チーフ
● 松平さんは、電子印鑑GMOサイン、および全社的な部署横断のカスタマーサクセスチームのチームリーダー
● GMOサインのカスタマーサクセスの全体設計、各種カスタマーサクセス企画・施策実行、予算・人員計画などのマネジメント業務を担当
3. 受講開始時の課題を教えて!
受講を開始したのは、カスタマーサクセスのチームが立ち上がってから半年くらいのタイミングでした。
部門は立ち上がったけれど、経験者が一人もいないという状況で、そもそもカスタマーサクセスとは何なのかを、チームの全員が理解できていませんでした。まずはそこから学ばないといけない、業務設計を一からしないといけない。そんな状態でした。
今すぐ知識やスキルを獲得しなければ、という危機感を持っていました。
4. なぜ受講しましたか?
とにかく「短期集中で学びたい」と思って受講しました。
カスタマーサクセスに関する本をいろいろ読んではいたものの、本だけではなかなか分からないことも多くて。全体像がうまく掴みきれていなかったんです。
一緒に受ける方もいらっしゃるということで、他の企業さんがどんな課題を抱えているのか、どんな取り組みをしているのかを知りたいという気持ちもありました。そういった情報は、本では得られませんから。皆さんと一緒に学べるところがいいですね。
あとはやはり、赤本(『カスタマーサクセスとは何か』英治出版/弘子ラザヴィ)の著者、日本にカスタマーサクセスを広めた第一人者である弘子ラザヴィ先生の指導を直接受けられるというところですね。これはすごく贅沢な、貴重な機会だと思って。これは大きなポイントでした。
5. プログラム受講後の効果は?
当初の目的だった「カスタマーサクセス業務を設計する」ことができました。もちろん、まだまだ道なかばではありますが。
まず全社横断で、違う事業部も含めたカスタマーサクセスの社内コミュニティをつくりました。勉強会をしたり座談会をしたり。カスタマーサクセスとしての共通言語を持つことができ、ナレッジを共有しています。
こうした社内コミュニティづくり活動によって、社内の同僚と、同じ言語を使って会話できるようになってきました。これは、本当によかったと思っているポイントです。
「オンボーディングって何?」「アダプションって、エクスパンションって何?」みたいなところから始まりました。それぞれのフェーズについての定義から、みんなで一緒に考えてつくっていきました。
特にオンボーディングフェーズの業務を設計できたことは、大きな成果です。オンボーディングをしっかりサービスとしてご提供したら、それが大変ご好評をいただいて。実際に、そこで売上も立っています。そして、お客さまも喜んでくださっている。ここでまず、一つ成果は出せているのかなと思います。
しかし、そのお陰で受注のほうが本当に忙しくなってしまって、何度も人員募集をかけています。最初は2名でスタートしたのが、今では10名体制になりました。それでもまだ足りないくらい、引き合いが来ている状況です。
あと、プロダクトチームと連携し、お客さまのご要望を機能化できました。
お客さまからいただいたご要望をプロダクトチームにフィードバックして、それを実現するために開発チームが動いて、実装する。それをまたお客さまへフィードバックする。お客さまはすごく喜んでくださり、「いい取組みをされていますね」というお声をいただきました。
今でも、講座のテキストやノートを見返しています。次はアダプションフェーズの設計に入るので、しっかり復習しているところです。
チームのみんなで見直して、アダプションについて確認。先日、事業責任者に「次はアダプションを構築します。アダプションというのは……」と説明をして、理解してもらったところです。
今はもうとにかく人手が足りなくて。自分が最前線で導入支援を行うのも難しくなってきているのですが、まだマネジメントだけに専念できる状態でもありません。人を増やして動いてもらえるような体制をつくることが急務になっています。
これからは、マーケティングチームや営業チームなどと、もっと連携したいとも思っています。まだまだやるべきことはたくさんありますが、確実に前進しています。
6. 受講検討者へのメッセージ
受講してよかったのは、カスタマーサクセスについて学ぶことができたということは当然ありますが、それ以外に、学ぶ習慣が身に着いたことが大きいです。
毎週朝にインプットして、その日のカスタマーサクセス業務にすぐ生かせる。すぐにチームへ共有できる。この、朝インプットして、その日のうちにアウトプットするというリズムがすごくよかったです。
実は、社会人になってから、3カ月も講座で学ぶのは初めての経験でした。この受講をきっかけに、社会人でも働きながら学べるんだ!と気づきました。「勉強するって面白いな」と感じています。
それで実は受講後、多摩美術大学で3ヶ月間、デザイン経営を学びました。さらにそこから、京都芸術大学の大学院へ進み、「デザイン思考の創造力」と「文化・伝統の探究力」の両軸からアプローチする学際デザイン研究領域で学んでいます。
カスタマーサクセスと直接の関係はありませんが、学ぶ楽しさを発見したという感じです。本当に年齢関係なく学べるんだということを実感しています。『認定カスタマーサクセス』受講の体験を通して、視野を広げていただきました。
▼カスタマーサクセスに挑戦する人が、知恵と勇気と仲間を手にする実践者コミュニティ「SuccessGAKO」
SuccessGAKO(サクセス学校)は、日本のカスタマーサクセスの未来を作る変革リーダーを輩出するための学び場です。カスタマーサクセスを追求するビジネスパーソンが、知識や知恵を学び、考え、実行することで、自社、顧客そして自身も成功することを目指します。経験豊富な講師陣による講義と、メンバー限定コミュニティとが共鳴し、一方的な知識の習得ではなく、仲間と切磋琢磨しながら実践することに価値をおいた実践者コミュニティです。
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