
カスタマーサクセスは、プロダクト、マーケティング、営業等々、様々なスキルや横顔をもちますが、「カスタマー」と名にある通り、あなたのプロダクトを愛用してくれるカスタマー(日本語で敢えて言うとお客様)に対する行動へすべて帰結します。
そういう基本に立ち戻り、大切なカスタマーから信頼される、それも深い信頼を最短で寄せてもらえる「秘訣」に関する記事を紹介します。
冒頭にあるように、書かれている内容は非常にベーシックですが、ぜひ深く自問してみてください。日々の仕事に立ち戻り、お客様1人ひとりの顔を思い浮かべて改めて「この7つを120%実践できているか?」と自問したら、きっと「明日からこうしよう」と思うことが出てくるのではないでしょうか。
注:Strikedeck社の許可を頂き原文の和訳を紹介します。
どんな肩書きでも、重要なアプローチはたった1つ
優れたカスタマー体験を提供するには、カスタマーにあなたの提案通り行動してもらうことが重要です。つまり、まず購入してもらい、使ってもらい、使い続けてもらい、そして再購入してもらうことです。
カスタマーが正しい選択をしてくれるかどうかは、あなたがどれだけ最短でカスタマーから深い信頼を寄せてもらえるか、にかかっています。
それは、あなたの肩書(アカウントマネジャー、カスタマーサクセスマネジャー、営業担当、サポートアカウントマネジャー、オンボードスペシャリスト、システムエンジニア、テクニカルアカウントマネジャーなど)や、あなたの組織のタイプは全く関係なく、どんな肩書でも等しく重要なアプローチです。
カスタマーからの信頼獲得を絶対に運任せにはしないでください!
深い信頼を得る時間を最短化するため、以下「信頼関係を築く7つの行動指針」を取り入れてみましょう。
1つだけ忠告があります。一見この7つの行動指針はあまりにも単純に思えるかもしれません。でもお願いです。ぜひ深く探求してみてください。
この効果的な行動指針を真に実践することは、優れたプロのビジネスパーソンとしての基本的な心構えだけでなく、この地球の良き市民として欠かせない資質を養うことでもあると気づかれることでしょう。
信頼関係の築き方1:隠し事をしない
誰でも、オープンで率直でいることが重要だとわかっています。裏表なく、誠実さを持って行動する人は高く評価されます。
営業担当者が必ずしも本当でないことを言ったり、政治家がすべての真相を語らなかったり、企業の広報担当者が不祥事を否定したりするなど、ビジネスや社会において増え続ける不透明性の中で、オープンで率直でいることはますます重要になっています。
そのため、透明性があり、気取らず、誠実さを持って行動する人は新鮮な(そして信頼できる)印象を与えます。特に、その行動が気まずかったり、恥ずかしかったり、痛ましくさえある場合は尚更です。
秘訣:人として正しいしいことをしましょう。事実を捏造したり隠ぺいする誘惑を克服しましょう。あなたのおばあちゃんが知ったらどう思うか?と、胸に手を当て自問してください
秘訣:透明性は賢く使いましょう。透明性は誠実さの上に成り立ちます。自分の知っていることすべてをカスタマーに言うことが必ずしも誠実というわけでは道理的にもありません。
信頼関係の築き方2:共通点をみつける
共通点をみつけるということは、ビジネスや個人的な興味、経験、世界観などを共有するということです。
人は自分と共通点のある人たちに対し(実際に共通かは別として)素晴らしい資質があると考えます。共通点が多いほど、より賢く、見た目が良く、信頼できる人間に見えるのです。論理的根拠はありませんが、実際に人間はそのように思ってしまうのです。
秘訣:カスタマーとの共通点を発見するために、積極的に観察し、話を聞き、質問しましょう。
秘訣:発見した共通点をカスタマーとのあらゆるコミュニケーション局面で生かしましょう。
信頼関係の築き方3:相手を尊重する
礼節を保ち、意見の違いも含めカスタマーの個性を理解し尊重することで相手に敬意を払いましょう。
秘訣:準備を万全にし、時間を厳守し、スケジュールを守り、カスタマーの時間を尊重しましょう。
秘訣:カスタマーのコミュニケーションスタイルを尊重しましょう。ある人は全体像を見るのを好み、ある人は細部にこだわります。自分にとってやりやすい方法でなくても、カスタマーのコミュニケーションスタイルに合わせることで、相手を尊重することができます。
秘訣:礼儀正しさを身につけましょう。あなたは会社の鏡です。綺麗で清潔感を持ち、手入れを忘れず、洗練された印象を目指しましょう。また立場をわきまえた服装をしましょう。
秘訣:カスタマーの背景、経験、文化を尊重しましょう。鋭い洞察力でカスタマーが理解、共感できる観点を見つけ、そこから話しましょう。
秘訣:カスタマーの個性を尊重しましょう。そこには、異なる意見や考え方も含まれます。グローバル化に不寛容な風潮が強くなる中で、個性を大事にし、馴染みのないアイデアも受け入れる姿勢でいるのは好意的に見られます。
信頼関係の築き方4:好感度を上げる
好感度を上げるとは、単純に、一緒に仕事をしていて楽しい人になるということです。
秘訣:信頼関係を築くすべての方法を実践しましょう! 隠し事をしない、自分と共通点がある、自分を尊重してくれる、信用できる、そして頼りになる!とと思われれば、確実に好感度は増します。
秘訣:ポジティブなボディーランゲージを使いましょう。顔を上げて、アイコンタクトを取り、手や腕を使ってオープンなジェスチャーを使いましょう。笑顔も忘れずに。
秘訣:相手を歓迎し、受け入れる姿勢で、お役に立ちたいという気持ちが伝わる言葉を使いましょう。
秘訣:相手の話をよく聞きましょう。カスタマーは(世界の大半の人がそうであるように)話すのが好きです。中断せずに話を聞くことで好感度が上がるでしょう。
信頼関係の築き方5:信用できることを証明する
自分の実力をカスタマーに実証することができれば、迅速に信用を勝ち取ることができます。
秘訣:カスタマーに関連するあなた&あなたのチームの優れた経歴を紹介しましょう。理想は誰かがあなたの自慢話をしてくれることです。
秘訣:あなたのカスタマーに関係のある、あなた自身のカスタマー体験事例を紹介しましょう。類似の業種や規模、または同じ業界・市場における企業への経験が豊富なほど、カスタマーの信用が上がります。
秘訣:あなたの発言や行動すべてに自信を感じさせましょう。話す時は人の目を見るようにします。また一度考えてから話し始めましょう。真面目であると同時に情熱的に、集中しながらも余裕を持って、元気よく、しかし、抑制の利いた態度でいましょう。ポジティブでいるべきですが、自信と熱意を混同してはいけません。自信は伝染しますが、熱意は必ずしも伝染しません。
信頼関係の築き方6:信頼できることを態度で示す
有言実行の人、つまり「いつ・どう実行するか発言内容を首尾一貫して実行する人」は当然ですが信頼されます。
信頼できる人は高く評価されます。でも、あなたの知人の中で、たとえ何があろうと頼りにできるという人は一体何人いるでしょう?カスタマーにとり、あなたの役割の重要性が増し、また失敗した時のリスクが大きくなるほど、信頼できる人である、ということは深い関係を築く上で非常に重要な位置を占めます。
秘訣:約束する前にじっくり考えましょう。デンマークの諺の通り、卵も誓いも簡単に壊れます。約束を破らないと確信してから、約束しましょう。私自身は通常予想していたよりも2、3倍の時間がかかると身をもって学びました。あなたはどうですか?
秘訣:自分がコントールできることだけ約束しましょう。たとえ肩書が「マネジャー」でも、他人の行動をすべてコントールできませんよね?コントロールできるのは自分自身だけです。他人へ影響は与えられますが、他人をコントロールはできません。
秘訣:まずは小さく考えましょう。心理学的に、小さな約束を守ることは大きな約束な守ることと同様の効果があります。従って、信頼できる人だと実証するために積極的に小さな約束をして守ることは、信頼関係を築くために必要な実績作りに最適です。
信頼関係の築き方7:連絡を取る
カスタマーと定期的に連絡を取ることで質の高い信頼関係を築くことができます。私生活では、遠ざかるほど思いが募るかもしれませんが、ビジネスにそれは当てはまりません!カスタマーとのやり取りの内容が良いものである場合、カスタマーとの連絡は多いほど信頼性が増します。カスタマーとの連絡をぜひ有意義にしましょう。
秘訣:カスタマーとの連絡を放置せず、スケジュールを立てましょう。信頼関係を築きたい、維持したいカスタマー全員と連絡を取る日時を決めましょう。カスタマーに有益な事柄(仕事関係でも個人的なことでも)を探しましょう。1日に1回、月に1回、または四半期に1回、必ず連絡を取るようにします。
相乗的増幅効果の法則
もうお気づきでしょう。この7つの法則が素晴らしいのは、すべてが相互にリンクし、積み上げたり、組み合わせたり、統合さえできる点です。
隠し事をしないことが相手へ敬意を示すことに繋がり、結果としてあなたの好感度も上がります。頼りになる人だと思われれば、信用もされるなど、それぞれが繋がっていきます。その効果は、単なるプラス効果を通り越し、目を見張るほどの相乗的増幅効果を生み出すのです。
ぜひ意識的かつ倫理的にこの7つの行動指針を行動に移し、大切な人から信頼を最短で獲得してください!